1月6日(水)、冬休み動物体験ボランティア第3弾として、広島市動物管理センターに行ってきました。
この日参加してくれたのは、佐伯区の城山中学校と古田中学校の6名の生徒さんです。
古田中学校は冬休み最終日、城山中学校はなんと始業式の午後だったそうで、生徒さんも頑張って集合してくれました。
この活動の特色と言えますが、とにかく女の子が多くて、男の子は少ないです。
今回は2名の男子が参加してくれましたが、全員女子という場合も少なくありません。
さて、いつも通り1階のお掃除
ひと段落すると、「触って〜〜〜」アピールのニコちゃん。
どういう経緯でここへ来たか、どのくらいの期間ここで暮らしているのかなど、掲示されたボードを見ながら解説します。さらっと流してしまえばただの張り紙ですが、一つ一つ見て行くと、1頭の犬にまつわるストーリーが見えてきます。
彼らの目を見ながら、収容されるまでの暮らしを想像したり、ここで暮らす彼らの気持ちを考えたりすることで、私たちに必要なことが見えてきます。
そしてドリームボックスの見学です。
かつては週に1〜2回、処分のために動かしていたというドリームボックス。
「いのちの教室」では、この名前に抵抗感を持った生徒さんの感想文がとても多く見られます。ただ、ある説によれば、これは二酸化炭素を注入するボタンを押す職員の、心理的抵抗を和らげるためではないか、とされています。
そして実際に、処分を担当したことのある職員さんから直接聞く生徒たちは、殺処分という現実にもさまざまな人間の都合や思いがあることを知ります。
「どうしたら殺処分がなくなるか」
一人ひとりが考えてくれたことと思います。
そして後半はお待ちかねの散歩タイムです。
今回も、犬を飼っている生徒はゼロと、少し心配でしたが、2〜3人組で上手に散歩ができました。
うんちが出たときも、もちろん生徒さんに拾ってもらいます。
「くさい〜!」生きていれば臭いうんちがでますし、年もとれば病気もする。これが「生きている」ということで、それは動物ならみな同じです。
ヘルニアを患ったダックスのおばあちゃん犬がいます。
腰へ負担をかけないようにするため、アスファルトの上は人間が抱っこして移動し、芝生の上を歩きます。でも本人はとても歩きたくて、「おろして!」と催促してきます。そしてようやく地面を踏みしめたたら、とても喜んで小走りしてしまいます。そしてずーっと笑顔でこちらを見てきます。
どうして最後まで、家族としてこの子と暮らしてくれなかったのでしょう。
年を取ったからでしょうか、病気だからでしょうか。
こんなにも人間が大好きで、頑張って生きようとしている姿を、たくさんの人に見てもらいたいです。
ごはんタイムが終わり、食器の片付けが終わったら、しばしの触れ合いタイムです。
サークルの中で、お気に入りのワンコをよしよし…
ちょっと迷惑そうな表情の犬たちも、ちゃんと受け入れてくれました。
この活動の目的は色々ありますが、きっと「子供に本当のことを伝える」だと思っています。
いいことだけ教えたり、大人に都合のいいことだけ教えることはできません。子供というのは大人が思うより利口で、ちゃんと嘘を見抜くことができます。「いのちの教室」のアンケートでは、99%以上の生徒が「聞いて良かった」と答えています。彼らも本当のことを知りたいと思っているからだと思います。
実際に、動物愛護センターに来て、見て、話しを聞いて、犬と触れ合って、彼らなりに「本当のこと」に近付いてくれたと思います。